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シラバス(平成31年度)

Syllabus

学部 / 人間科学領域 / 人間の理解

哲学

Philosophy

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担当教員 浅見 洋
実務経験
開講年次 2年次前期・3年次前期 単位数 2単位 授業形態 講義
必修・選択 選択 時間数 30時間
学習目的・目標

【目的】
近現代の哲学、思想に学びながら看護の対象である人間について全人的に広く、深く理解するとともに、自分自身の人間観、世界観、看護観を主体的に形成するために必要な哲学的な考え方、見方を養う。
【目標】
1.人間について受動的に学ぶのではなく、主体的に広く、深く考える力を身につける。
2.自分の現在の人間観、世界観、看護観を言葉で表現できる。

授業計画・内容
  回   内容
  1 哲学とは何か―哲学とは主体的に深く思索することであり、自己理解と世界観を育もうとすることである。
  2 人間とは何か―言葉を使用して自己を問い、自己を超えていこうとする「生きられた身体」をもつ存在である。
  3 身体と表現についてー私たちは身体をもつ存在であり、自己の内面を世界へ表現し、生活世界の内で生きている。
  4 生活世界についてー世界とは私たちの身体的表現に即して現れてくる世界であり、人間的意味に貫かれている。
  5 死について―死とは身体機能の停止か、それとも意識と時間が流れない永遠の眠りのようなものだろうか?
  6 生について―生きているとは意識と時間が流れているということであるとすれば、時間とはなんだろうか?
  7 他者と愛についてー真実の愛とは他者を愛することだとすれば、自己愛はエゴイズムなのだろうか? 
  8 言葉・比喩についてー人間生活は言葉があふれており、比喩的な表現に満ちている。
  9 論理について―人間は論理的に言葉を使用することによって自己や世界を理解しようとする。論理とは?
  10 自由と責任について―自由で主体的な行為には絶えず責任が生じる。自由、責任とはなんだろうか?
  11 世間と社会についてー私たちは世間体や社会のルールに従って生きているのか?なぜ恥をかきたくないのか?
  12 芸術的創造についてー芸術とは自己を表現したいという欲求に支えられた活動である。看護はアートか?
  13 科学的創造についてー科学とは環境世界を理解しようとする欲求に支えられた活動である。看護はサイエンスか?
  14 技術と科学についてー科学技術は知識に基づいて環境に働きかけ、人間の都合のよいように作り変える力である。
  15 自然と人間についてー人は自然に働きかけることによって文化と歴史を作ってきた。人間は自然か、反自然か?
教科書

講義概要、プリント配布

参考図書等

参考書:伊藤泰雄「New哲学入門」(学研)2007
その他:随時紹介

評価指標

筆記試験(70%)、随時のレポート・発表(20%)、出席回数・受講態度等(10%) 計100%

関連科目

生命倫理 教育学 医療人類学 健康環境論 看護学概論 地域看護学概論 看護管理学Ⅱ 緩和ケア論

教員から学生への
メッセージ

単に知識を得る(理解)のではなく、自分で考える(哲学する)ことを実践して欲しい。疑問をもち、知りたいという思い(愛知=哲学の心)を育んでください。くれぐれも簡単に理解したと思いこんだり、知識として答えを記憶したりしないように、まず疑問を持って、書を読み、調べ、思索することが大切です。
学生(student)なのですから、自主的主体的に問うという哲学的態度を身につけてください。そのためには、まず講義に出席する前にその日の講義内容について前もって自分で考えるようにしましょう。

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