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シラバス(平成30年度)

Syllabus

博士前期課程(修士) / 共通科目 / 共通科目

アドバンスト フィジカル アセスメント

Advanced Physical Assessment

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担当教員 多久和 典子、石川 倫子、山内 豊明、吉田 弘毅
実務経験
開講年次 1年次前期 単位数 2単位 授業形態 講義・演習
必修・選択 選択 時間数 30時間
学習目的・目標
《学習目的》
さまざまな健康問題を持った対象の身体の状態について、自身の五感と診察用具を用いて最大限の他覚所見を得、人体の正常構造・機能と病態生理の知識を統合して正しくアセスメントし、これに基づいて臨床推論し、最善のケアを提供できる能力を獲得する。
《学習目標》
1. 全身をもれなく系統的に診察する技能を身につける。具体的には、体表からみて、頚部・胸部・腹部の臓器・器官が体内のどこにどのように存在しているかを理解し、視診・聴診・打診・触診・神経学的診察を身につける。
2. 視診・聴診・打診・触診・神経学的診察でどのような所見が得られたら正常あるいは異常と判断できるのかを理解する。
3. 異常所見から、どのような病態が存在するのかを推測し、必要となる対処とケアを判断する。
4. 臨床検査の意義を理解し、異常所見を身体所見と統合してアセスメントする。
授業計画・内容
  回   内容   授業方法   担当

  1〜3

呼吸・循環器系のフィジカルアセスメント:
    心雑音・過剰心音、異常呼吸音、声音振盪、頸静脈怒張、
    呼吸・循環器系の総合評価
脳・神経系と運動器のフィジカルアセスメント(1)
    意識障害、高次脳機能、髄膜刺激徴候、脳神経機能
脳・神経系と運動器のフィジカルアセスメント(2)
    感覚、運動(反射、ROM、MMT、運動失調)

講義・演習

山内

  4, 5

消化器系・腎泌尿器系のフィジカルアセスメント
生殖器系・外皮系のフィジカルアセスメント

講義・演習

石川

  6, 7

全身のフィジカルアセスメント
    正常?異常?どこがどんなふうに異常?

講義・演習

多久和

  8〜10

医療面接、身体所見、血液検査、画像検査、心電図等を総合したアセスメントからの臨床推論

講義・演習

多久和

  11

臨床看護場面を踏まえたフィジカルアセスメント
1)臨床推論とフィジカルアセスメント

講義・演習

吉田

  12, 13

臨床看護場面を踏まえたフィジカルアセスメントの実際
1)胸痛を主訴とした患者へのフィジカルアセスメント
2)呼吸苦を主訴とした患者へのフィジカルアセスメント
3)頭痛を主訴とした患者へのフィジカルアセスメント

演習
(在宅高齢者の事例も含む)

吉田

  14, 15

4)腹痛を主訴とした患者へのフィジカルアセスメント
5)乳房の違和感を主訴とした患者へのフィジカルアセスメント
ーーーフィジカルアセスメントの看護への応用

演習

石川

教科書

『フィジカアルアセスメントがみえる』(メディックメディア):本学学部のフィジカルアセスメント教科書として使用している
『ナースが症状をマネジメントする!症状別アセスメント』(メジカルフレンド社):経験豊富な看護師による事例検討形式の解説

参考図書等

『診察と手技がみえる』(メディックメディア):OSCE(臨床実習前実技試験)合格をめざす医学生に広く読まれている。
『内科診断学』武内重五郎著・谷口興一改訂(改訂第17版 南江堂):知る人ぞ知る、臨床家のアートとサイエンスが結集した奥深い成書。写真も豊富。
『ティアニー先生の診断入門』(医学書院):当代を代表する名医による症例検討会。たくさんのclinical pearlsがちりばめられ、臨床の醍醐味を味わうことができる。
『ベイツ診察法』(メディカル・サイエンス・インターナショナル 日本語訳第12版):有名なテキストで網羅的にhow toが記述されているが、臨床推論の観点からは肝心なポイントの記述が今ひとつ。欧米人と日本人で正常所見が異なるものにも注意が必要。
『なるほどなっとく解剖・生理学』(南山堂):忘れていた解剖・生理学をかんたんに思い出し、フィジカルアセスメントにつなげるのに最適な1冊。
『カラー図解 人体の正常構造と機能』(改訂第2版 日本医事新報社):詳しく調べるときに最適。
『バイタルサインからの臨床診断』入江 聰五郎著、『身体所見からの臨床診断』宮城征四郎・徳田安春著(以上 羊土社)
『山内豊明教授のフィジカルアセスメント』自学自習用視覚教材。本学図書館収蔵。

評価指標

出席 30% 実技 30% 討議・レポート 40%

関連科目

病態生理学

教員から学生への
メッセージ

フィジカルアセスメントは、①正常な人体の構造と機能の理解、②様々な症状・徴候の背景にある病態の理解、そして③実際のトレーニングの上に成り立ちます。その上で臨床推論が初めて可能となります。
アートとサイエンスのさらなる極みを目指しましょう。

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