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シラバス(平成27年度)

Syllabus

博士前期課程(修士) / 共通科目 / 共通科目

病態生理学

Advanced Pathophysiology

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担当教員 多久 和典子、今井 美和、彦 聖美、御舘(おんたち) 靖雄、角田(かくた) 弘一、長谷川 泰介、紺井 一郎
沖野 惣一、北村 立(たつる)、吉村 光弘
実務経験
開講年次 1年次前期 単位数 2単位 授業形態 講義・討議
必修・選択 選択 時間数 30時間
学習目的・目標 《学習目的》 さまざまな症状・徴候を呈する患者に対し、単に対症療法的なケアにとどまらず、メディカルエビデンスに基づいた最善のケアを提供できるよう、症候の背景にある病態生理の医学的知識を獲得する。 《学習目標》 主要な疾患について、疾患概念、病因、病態生理と症候(症状と身体所見)・検査所見・治療の原則を関連づけて理解する。その知識に基づいて、病歴とフィジカルアセスメントの結果から臨床推論し、根拠に基づいたベスト・プラクティスを提供できる能力のレベルアップをはかる。
授業計画・内容
内容 授業方法 担当

1

病態生理の基礎知識: 病因(内因、外因)、細胞傷害(萎縮、肥大、壊死)、炎症と創傷治癒(メカニズム) 、腫瘍(良性・悪性、上皮性・非上皮性、浸潤、転移)

講義

今井

2

免疫異常による疾患: 免疫・アレルギー(メカニズム)、免疫不全(後天性免疫不全症候群)、アレルギー性疾患、自己免疫疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス)

講義

今井

3

感染症: 日和見感染症・院内感染、食中毒、敗血症、結核

講義

今井

4

呼吸器疾患: 呼吸の生理、検査、症候、治療、肺炎、閉塞性障害と拘束性障害、気管支喘息、COPD、間質性肺疾患、ARDS、肺血栓塞栓症、肺がん

講義

御舘

5

血液の生理学と病態生理: 血液ガス、酸塩基平衡、血栓傾向と出血傾向(DICなど)、血液・造血器疾患、血液検査の読み方・考え方(1)

講義

多久和

6

循環器疾患: 高血圧、虚血性心疾患、心不全、大動脈解離、閉塞性動脈硬化症、ショック、先天性心疾患、心臓弁膜症、

講義

角田

7

消化管疾患:  上部消化管疾患・下部消化管疾患

講義

長谷川

8

肝・胆・膵疾患: 黄疸の病態生理、ウイルス性肝炎、アルコール性・薬剤性肝障害、肝硬変、門脈圧亢進症、肝細胞がん、膵炎、膵がん、胆道系疾患、血液検査の読み方・考え方(2)

講義

多久和

9

内分泌・代謝疾患: 内分泌系の生理学、下垂体疾患、クッシング症候群、バセドウ病、橋本病、脂質異常症、糖尿病、メタボリックシンドローム

講義

紺井

10

脳・神経系疾患: 神経疾患の病態生理、脳血管障害、脳炎・髄膜炎、免疫性神経疾患、遺伝性神経疾患、パーキンソン病・パーキンソン症候群、神経変性疾患

講義

沖野

11

認知症: 認知症総論、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症、認知症の薬物療法、生活機能からみた認知症医療

講義

北村

12

腎・尿路系疾患: 腎臓の生理学、糸球体腎炎、糖尿病性腎症、腎硬化症、腎臓を悪くするそのほかの病気、たんぱく尿・血尿の意味、慢性腎不全・慢性腎臓病(CKD)

講義

吉村

13

「重症患者が歩いてきた- 実践看護のピットホール -」 : 病歴・症候から、見逃さない臨床推論

講義・討議

吉村

14, 15

病態生理学の知識の看護への活用について討議

討議

教科書 『臨床病態学』(総論・1・2・3巻 第2版; ヌーベルヒロカワ): 各疾患について分担執筆者による詳しい記述あり。章ごとの差は否めないが、辞書のように活用できる。
参考図書等 『病気がみえる』(各巻; メディックメディア) : 医学生に広く読まれているテキスト。 『カラー ルービン病理学―臨床医学への基盤』(西村書店): 数ある成書の中でも優れた1冊。通読により格段に力がつく。 『病態生理学 疾病のなりたちと回復の促進(2)』 (医学書院): 通読により、学部レベルの基礎知識を復習できる。 『臨床病態学』(小児編; ヌーベルヒロカワ) フィジカルアセスメントであげた教科書・参考書
評価指標 出席 30%、試験(レポートを含む)70%
関連科目 フィジカルアセスメント、臨床薬理
教員から学生への
メッセージ
患者さんの症状・徴候は病態が姿を表したものです。さまざまな病態の理解があって初めて、病歴聴取・フィジカルアセスメントの解釈・判断が可能となり、臨床推論、ベスト・プラクティスに進むことが出来ます。薬の作用機序の理解も病態の理解の上に成り立ちます。 重要ななテーマが沢山あり、予習・復習に時間が必要ですが、病態生理とフィジカルアセスメントは錦の織物をなす縦横の糸の関係であることから、両者を行き来しながら学び、根拠のある看護実践のレベルアップにつなげましょう。

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