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シラバス(令和5年度)

Syllabus

学部 / 看護専門領域 / 看護援助の方法

成人・老年看護方法論演習Ⅰ

Practice: Adult and Gerontological Nursing Ⅰ

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担当教員 松本 勝、紺家 千津子、大西 陽子、大橋 史弥、額 奈々
実務経験 複数の教員が担当しており、全員に病院勤務経験がある。
開講年次 3年次前期 単位数 1単位 授業形態 演習
必修・選択 必修 時間数 30時間
学習目的・目標

目的
積極的な治療法を受ける成人期・老年期における対象者の生命維持・回復に必要な知識を修得する。また、看護問題の解決に必要な思考力(判断能力、応用能力、問題解決能力)を養い、基本的・実践的な援助方法を修得する。
目標
1. 退院後も含めた周手術期や、侵襲的な検査や処置を受ける事例を通してアセスメントし、看護問題を抽出できる。
2. 看護計画を立案し、具体的な援助技術・方法を実践し修得できる。
3. 対象者への援助を提供する際に必要となる倫理的判断に対して、看護の立場から自分の考えを整理できる。

授業計画・内容
  回   内容   担当
  1-2 ◆ガイダンス…本授業の進め方、評価について
全身麻酔で手術を受ける人への看護
周術期看護の概要
 入院前から退院後までの支援における周術期のチームアプローチ(ERAS:Enhanced Recovery After Surgery; 術後回復の強化)  
術前看護(1)
 ①術前の全身状態の整え
 ②積極的な治療法を受ける対象者への説明や意思決定への援助

松本、大西

 

  3-4 術前看護(2)…事例紹介
 ①手術前日および手術当日(手術室への搬送)の準備と看護
 ②術前アセスメント
 ③手術室への搬送
 ④術後に備えたベッド作成、病室の環境整備
 【演習】術前処置(消化管洗浄、弾性ストッキング、呼吸リハビリテーション等)に関する技術演習

松本、紺家、大西、
大橋 、額

  5-6

術中看護
 ①周術期における対象者の全体像
 ②手術室看護師の役割
 ③病棟看護師や集中治療室、医師などとの多職種連携
 ④手術開始から終了までの流れ
 ⑤硬膜外麻酔や局所麻酔時の意識下における援助
 ⑥麻酔記録、看護記録の見方
術後看護(1)…術直後の対象者の全体像
 ①全身状態の観察とポイント
 ②創部とドレーンの管理方法
 ③疼痛の管理方法
 ④術後せん妄予防
 【演習】対象者の全身状態の観察、ドレーン管理、創傷管理に関する技術演習

松本、紺家、大西、
大橋 、額

  7-8 術後看護(2)…情報の統合:事例の病態
 ①術後合併症(呼吸器合併症/循環器合併症/創感染等)
 【演習】術後1病日のアセスメント、情報の統合(病態の関連と看護問題の抽出)

松本、紺家、大西、
大橋 、額

  9-10 術後看護(3)…術直後の対象者の全体像
 ①術後1病日の観察方法
 ②疼痛の管理方法
 【演習】対象者の全身状態の観察、ドレーン・創傷管理、腹部のアセスメントに関する技術演習

松本、紺家、大西、
大橋 、額

11-12 術後看護(4)…事例の病態と療養生活の関連性
 ①術後合併症(消化器合併症)
 ②早期離床の援助

松本

  13-14 術後看護(5)…回復に向けての援助
 ①退院、家庭・社会復帰に向けた看護 (目標志向型思考で対象者の望む生活を実現する視点を含むこと)
 ②看護サマリー
 【演習】早期離床(術後初回離床)の技術演習

松本、紺家、大西、
大橋 、額

  15

重篤な状態にある対象者の看護
 【演習】人工呼吸器、脳室ドレナージ

松本、紺家、大西、
大橋 、額

教科書

系統看護学講座・別巻 臨床外科看護総論、臨床外科看護各論 医学書院

参考図書等

疾病・障害論で使用した教科書及びテキスト
成人看護学概論、成人看護方法論Ⅰ~Ⅲ、老年看護学概論、老年看護方法論Ⅱ・Ⅲで使用した教科書及び資料
看護学テキストNiCE 老年看護学概論、老年看護学技術、南江堂
看護学大辞典第6版(電子版)メジカルフレンド社(図書館 e-book利用可)

評価指標

レポート課題30%、筆記試験60%、実技試験10%(授業・グループワークへの参加姿勢、課題のレポート、および小テスト・筆記試験等の評価点により、総合的に評価する)。

関連科目

成人看護学概論、成人看護方法論Ⅰ~Ⅲ、老年看護学概論、老年看護方法論Ⅰ・Ⅱ、成人・老年看護方法論演習Ⅱ・Ⅲ、成人・老年看護学実習(急性期)、成人・老年看護学実習(慢性期)、解剖生理学/演習、代謝と栄養、疾病・障害論Ⅰ~ⅡC、フィジカルアセスメント、薬理学など

教員から学生への
メッセージ

対象者は積極的な治療を受けることにストレスを感じ、不安や恐怖を抱くことが推測されます。このような対象者の生命維持・回復して家庭・社会復帰するためには、身体のみならず総合的な視点からのアセスメントと援助が必要です。侵襲とその回復に伴い変化する対象者の身体とニードを理解しながら、積極的に演習に臨みましょう。

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