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大学院

Graduate School

大学院の構成

助産師養成課程

1.本学の助産師養成課程(助産実践コース)について(2018年4月から開設)

高度な専門知識・技術を有する助産実践能力および助産学を発展させる能力を養い、助産師免許取得を目指すコースです。専門化・複雑化する助産を取り巻く状況の中で、多職種と連携・協働し、質の高い助産ケアを提供する役割が果たせるように、助産学の知識と技術を体系的に学びます。

2.めざしている助産師像

少子高齢化が進む中、産科医師の不足や産科診療の縮小化など、産科医療を取り巻く情勢は深刻であり、女性が安心して妊娠・出産・子育てできる環境が求められています。正常産を扱える助産師の役割期待は大きく、医療施設、行政、地域住民が連携し、妊娠から子育てまで切れ目なく支援できるしくみが必要となっています。また、若年妊娠、高齢出産、慢性疾患の合併妊娠、不妊、虐待や暴力、性のあり方など、女性を取り巻く状況は複雑化・多様化しています。
本課程では、母子とその家族が安心できる確かな助産実践能力、多職種と積極的に連携・協働し継続的に援助を推進できる能力、女性のライフサイクル全般における性と生殖に関わる健康課題を探究できる能力、助産ケアの質の向上や助産学の発展に貢献できる研究遂行能力、そして、温かく豊かな人間性と専門職業人としての倫理観やアイデンティティーを培うことのできる助産師の育成をめざしています。

3.カリキュラム

共通科目と専門科目(女性看護学分野・子どもと家族の看護学分野等)を30単位以上、および、以下に掲げる助産師国家試験受験資格取得に必要な科目32単位を履修します。

科目 概要
助産学概論 助産の概念と変遷、助産師の職業倫理、ならびに国内外の母子保健の実情を知り、助産師における責務と役割について学修する。
健康教育演習 性と生殖に関する健康の知識および相談・教育・支援に理論、原理を活用し、個人および集団への健康教育、支援の技法を修得する。
助産診断・技術特論演習Ⅰ
(概論・妊娠期)
助産診断の意義、対象の理解に必要な概念を学び、妊娠期における診断・アセスメント・助産ケア立案・助産技術を修得する。
助産診断・技術特論演習Ⅱ
(分娩期)
分娩期における診断・アセスメント・助産ケア立案・分娩介助にかかわる基本的な助産技術を修得する。
助産診断・技術特論演習Ⅲ
(産褥期・新生児期・乳幼児期)
産褥・新生児期・乳幼児期における診断・アセスメント・助産ケア立案・助産技術を修得する。
助産診断・技術特論演習Ⅳ
(ハイリスク)
ハイリスク妊産褥婦および児の病態生理と治療法を理解し、助産ケアの必要性とチーム医療における助産師の役割を学修し、異常徴候の早期発見とアセスメント・ケア計画・ケア方法を修得する。
助産管理特論 周産期医療の質と安全の視点から日本および海外の周産期医療システムと助産師の役割について理解する。
地域母子保健特論 日本および海外における母子保健の現状を理解し、訪問指導など地域母子保健活動の実際について理解する。
助産実践実習Ⅰ-1
(正常・継続)
妊娠期から分娩期、産褥・新生児期まで継続して母子を受け持ち、母子の健康診査と保健相談、家族を含めた健康教育を行う。
助産実践実習Ⅰ-2
(正常)
正常な経過にある母子とその家族に対して、持てる知識や技能を最大限活用し、主体的に助産実践できる能力を養う。
助産実践実習Ⅱ
(ハイリスク・継続)
ハイリスク妊産褥婦および児のケアの実際を学修しながら、ハイリスク妊婦1例を受け持ち、妊娠中から産褥期、可能であれば家庭訪問指導までを通して継続的な援助について理解する。
助産管理実習 周産期医療施設(病院と助産院)における助産業務および管理システム、緊急時・災害時の対応・連携について理解する。
シミュレーターを使った演習風景

シミュレーターを使った演習風景

  • 演習科目では、アクティブラーニングの推進に効果的な学修として※PBLやシミュレーション教育を取り入れています。
  • 健康教育演習では、石川県で開業している助産師の熟練した技と職業観に触れ、学びを深めます。
  • 実習施設は、石川県立中央病院、恵寿総合病院、めぐみクリニック、あわの産婦人科医院、どんぐり助産院等です。

※PBL :Problem-based learning(問題基盤型学習、問題発見解決型学習など)またはProject-based learning(プロジェクト型学習)の略

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